句会

 弁慶草が咲きかけた。例年より一ヵ月早い。ずっと昔、父親の代から、花市場に出荷していたころは、9月の生け花教室の教材だった。8月の中ごろに咲いた年もあったが、まだ、7月だ。どうなってるの?
 3本ずつ花束にして、句会に持参した。花の好きな人は多いので、喜んでもらえるだろう。
 会場の作道診療所は尼崎の塚口の南のほうだ。以前はJR塚口からバスに乗っていたが、まだJRに乗るのは、いやなので阪急電車塚口に行った。
 句会が終わって、一人の人に誘われておうちについて行った。おうちの前が中学校だ。列車事故のときに、「校庭を開放してヘリポートにした」という学校だった。それより先に「事故だ!」と聞いたとき、校長先生は、保健室にあるだけの包帯や薬をもって先生を現場に救助に派遣されたのだそうだ。こういうニュースを聞くと、人間は偉い、と思う。
 句会の友は、私には人生の大先輩だが「事故現場はすぐそこなの。あの時は、夜も眠れなかったわ。家の前を報道の方に貸したのよ」とおっしゃった。あらためて、事故を身近に感じた。