「自分が死ぬかも知れないと思ったよき」友達から聞いた話 その1

 友達はときどき病院のお世話になる。よく話をしてくれるし、私も病気の時は彼女に助言を求めると心強い。
 今回は「ガンかも知れないと言われ、手術を受けた」というものだった。「自分でみつけたんだよ」と言う。「何か、おかしい。いつもと違う」という直感だったそうだ。風邪はなおったのに、微熱が続く、しんどい、という感じで医者に行くと「異常ありません」と言われる。でも、彼女は平熱が低い。他の人なら「熱がない」と言われても、彼女には「微熱」だ。レントゲンで精密検査をしてもらうと「ガンかも知れない」
 入院し、手術、検査の結果は「悪性ではない」でうまくいったのだ。
 「病気かも知れないときは、自分の勘を大切にしないとあかんよ。『詳しく調べて』と言わないとあかん。それと、自分は死ぬかも知れないと、深刻に切実に思っても、周りの家族は案外、あわてない、というか、深刻に受け取らないと言うか...自分の気持ちとは温度差がある、ということが今回、わかったわ」と言う。なるほど、これは覚えておこう。