知らん顔

 ばあちゃんが帰ったので、一緒に畑に行った。5時ごろ一緒に畑から帰り、私は洗濯にとりかかった。雨続きでガレージにたくさんぶら下げてある上に、田んぼで汚れた物、ばあちゃんが汚した物、たまり放題。台所に入れないように鍵をかけたら、ばあちゃんがドアノブをがちゃがちゃさせようが、気にしない。ばあちゃんは、わめかず、一人であっちに行き、こっちでごそごそ食べ物探し?なんとなく、一人でいてくれる。
 ばあちゃんが、一人で過ごせる条件がわかった。「雨降りで、外で働く必要が無いこと」「ほかに誰もいないこと」つまり私がいると「どない、さしてもろたらよろしゅうおます?」と言うし、夫がいると「誰もおってやないけど、ここにおいてもろてもよろしいか?」となる。どちらもいなければ、たずねることもないので、自分のしたいことに没頭する。つまり「宝探し」おやつ!
 3つめに「探せば何か食べ物がみつかること」私の部屋にはお菓子も飴もあって、服をどけたらみつかるし、かばんや紙袋に入っていることもある。
 洗濯物を干し終わり、家に入ってみると、廊下のばあちゃんのおやつ入れが2つとも奥の方に押し込んである。 1つには何か紙が入っている。出してみると、プラスチックのカーテンリングを入れた紙袋だ。机の上の篭に入っている糊やらマッチやらの小物の中からみつけたのだ。それを「食べられない」からって、おやつ入れに入れてもあきまへんやろに。