有料道路をおりる 4時44分

 目がさめた。なんとか読める字が並んでいる。(書いている今は、12日の午前10時36分、さっきまで小雨だったのだ。ばあちゃんは?寝ている。もちろん病気ではなく、朝寝)
 支笏洞爺国立公園だ。気温は15度。高橋さんが「窓を開けないでくださいね。虫が入ります」と言う。「去年は知床に参りましたね。あのあと、さいはて市場に行くと、おばさんが『熊が来た』と言っていました。今年は寒いので、熊の冬眠明けが遅いです」右手の畑は麦とビートらしい。とうもろこしはまだ背が低い。秋になれば実るかな。あけみさんは「去年の生で食べるとうもろこしがおいしかったので、またつどい場さくらちゃんの旅で『農場のバイキング』に行きたい」と言う。「今年も食べたいので、注文して帰り、側さんに送ってもらう」と言う。よっぽど気にいったのね。かぼちゃもある。一面がかぼちゃなんだから、ね。私のかぼちゃは9本だったかな?遊び、遊び、百姓とはほど遠い。
 高橋さんの説明のつづき。「夜、悲鳴のような声が聞こえたら、鹿ですよ。ただいま、有珠山の裏側を通過しています。大有珠、小有珠の夫婦岳と有珠新山です。昭和52年の大噴火でできました。2000年の大噴火では、洞爺湖温泉街側に噴火口ができ、国道は通れず、家を失くした人もいます。避難しなかった人が一人いました。説得をききません。『犬を置いて行けない』と言うので、犬も連れていいと許可されてやっと避難しました」そうか、犬も大事な家族なんだね。わかる、わかる。右は田んぼで、稲が少し伸びている。道沿いにはイタドリが大きく伸びている。支柱をクロスして立てているのは豆だ。
 壮瞥町に入る。草だらけ、牧草貯蔵庫が見える。「夜はひとけがなくてさみしい。ひるも歩いている人がいない」と高橋さんが言う。「ここは北の湖親方の出身地で、左に『相撲記念館』があります」立派な建物だ。「見学者がいなくてさみしい」そうだ。時間があったら、行ってみたいんだよ。なのに「くだもの農家に寄って、いちごを食べる」と言うから、この団体が食いしん坊すぎるんだわ。もうすぐ夕食と言うのに!