「雨降らへんか」

 ばあちゃんが「土曜日デイ」に行っている間に畑に行った。畑から帰ると、まだ4時10分前なのにばあちゃんが帰る。「4時にデイを出発」じゃなかったっけ?早すぎる。プンプン怒るので、さっさと連れてこられたのだろう。手にはプラスチックのりんごの模型を握っている。見たら欲しくなったの?
 トイレ・着替え・おやつにする。牛乳を飲ませ、クリームパンを握らせておいて、ぱくぱく食べるのを確認してから、私はトイレに行ったのだ。つまりここまでは目をはなせない。トイレから帰ると、ばあちゃんは両手をテーブルに重ねている。おかしい。あんな大きなパンが終わるはずがない。「見せて」手の中にはない。ポケットに入れている。「猫分け」だ。もったいないから置いておく。でも忘れる。「要らんのなら犬にやる」と言うとあわてて食べる。これが一番効くなぁ。
 畑に行くしか間がもたない。あわてている?外に出して「待っといて」と言いながら外に出して、私が行くともう道路におりている。車を待っているのだろう。「畑に行くよ」と言うと「雨、降らしまへんか?」と言う。なんと賢い!「降ったら帰ったらええがな。傘も合羽もあるで」と言うてみたが、わかる?ばあちゃんは先に立ってどんどん行く。速い、速い。 私と犬がトンネルで止まると、ばあちゃんは上から「はよ、こんかい」と大声で言う。すごい剣幕!
 畑に着いたら「だいじょぅぶか?」になるのが、おかしい〜。「草引き!」と言うと引き出したが、雨が降ってきた。霧雨のうちに帰らねば...帰る途中でやんでしまった。なんや〜。