ばあちゃん、怒ってます

 デイから帰宅。怒っている声が聞こえる。「あほか!」と言っている。壁をたたきそうだ。玄関まで迎えに出て、ばあちゃんがそこらをたたかないように両手を押さえたら、かみつきにきた。静かに押さえていると、スタッフさんが「安心なさったのですね」と言われる。「わかるか!」とばあちゃんが怒るからといって、不安なわけじゃない。私を見て安心したわけではない。怒ると叱られるとは思うかも知れない。どうでもいい。静かになればいい。
 スタッフさんにお礼を言って、私はばあちゃんをほっておいて中に入る。知らん顔していたら、一人で台所に入ってきて、座った。しそジュース牛乳とおやつでもう静か。あとは入れ歯をはずして洗って預かれば昼寝だ。
 パソコンしていると5時に起きてきた。応接間に来たので「ここに座って」と言って座らせて、飴ちゃんを食べさせる。「どこへいたらええか、教えてぇな。気が気やない」と言う。
 今日の連絡帳は「午前中はダーツゲームで、マジックテープの矢を的に当ててくださいました。午後には『何をするにもお金がかかる。お金も大事にせんとすぐになくなるからな」と話されていました。その後は貯金箱式の黒ひげゲームでコインを穴に入れるのを5回程繰り返されていました」

 おいおい、うろうろしたかと思うと「死んでまう」それはいつもどおり。「はよ、死なしてえな」ときた。どうなってるの?