?何?この部屋?

 起こしに行ってびっくりだ。部屋に入ったら、網戸が倒して置いてある。ばあちゃんはバスタオルをかけて寝たのに、それが無い!パジャマのままころんで寝ている。
 障子を開けると、バスタオルは縁側に置いて、布カーテンが引いてある。(いつもはレースだけ閉めて、布はあけて両端に止めてある)網戸を入れてない方のガラス戸が開いている。つまり、ガラス戸を開けたら網戸がはずれてしまい、網戸を中に引き込んで、ガラス戸は閉め忘れたのだ。縁側に風が入ってくるのに、障子を閉めたためか、部屋の中はそんなに冷えずにばあちゃんは風邪引きではなさそうだ。不死身だもんね。
 「起きて」と言うと、むっくり起きる。布団がぬれている。パンツが満杯になってしまい、困ったばあちゃんはビニールレジ袋をパンツにはさんでいた。
 何かの本にあった。「認知症の人は脳みそを総動員してフル回転して、何とか周りの状況に合わそうとして、精一杯生きている」まさに、一生懸命考えたんだろうね。お疲れさんではある。