帰宅

 怒っている。「なんどいな!」と言いながら、手をパーンと打つ。怒ったらきいてもらえたのだろうか?
 おやつを食べて昼寝をする。起きたのに気がついたので行ってみると、パンツを半分あげながら、縁側に行こうとしていた。また雨戸を閉めるんだろう。連れ戻して「手を洗おう」とトイレに行くとパンツにうんちが出ていた。取り替えて一件落着だが、うんちが出ていても気持ちが悪くならないという皮膚感覚の衰えと、雨戸を閉めようという動作の落差に、私がとまどう。それとも、雨戸を閉めるなんてただの習慣的動作なんだろうか?
 夕方、近所の人がいなりずしを作ってきてくださった。ばあちゃんはその人について帰ろうとする。また台所に戻り、しばらくしてから夕食。いなりずしを2つ、お皿にのせたが、手に持って食べるのは無理だった。どれぐらいの量を口に入れたらいいかがわからないのだろう。まだ口に残っているのに次をかぶりつこうとしたり、食べるのをやめたり...だからお箸がいいのかも知れない。おにぎりを持たせたときもだめだったもんね。