人間模様

 畑の上の施設に入所している友達がいる。土曜日に出会ったので今日も「ポストに来たついで」と言って訪ねて行った。ひなたぼっこ中。のどかな雰囲気...「ここに入っている人と知り合ったよ」と言うと...まわりで口々に「あいつとは口もきかん」...あれれ〜?怪しい雰囲気...そうそうに逃げることにした。
 来たついでなので、うさぎ小屋を見に行く。坂道の横の水仙がひっくり返っている。ちょうど歩いている若い職員に「ひどいですね〜」と言うと「もう、イノシシには困ってます。このサツキも掘ってます」ほんとだ。
 成人施設の入居者3名、ひなたぼっこ。「うさぎ、いる?」「いるよ〜」ついてきてくれた。でも少ない。子うさぎなんか、黒いのが1匹だ。手にのるサイズで、思わず「ほしい!」となるが、すぐに大きくなって座敷を走り回り、コードはかじるわ、サンダルはかじるわ...さんざんだったので、見るだけにする。生き物を飼うのは、覚悟がいる。
 施設の入居者が高齢化したせいか?今がひまな時間なのか?のんびり...昔は活気があったがなぁ...一番古い学童の施設は昭和40年にできたそうだ。もちろんまわりに何もない山の中。帰りたい子どもが逃げてうちの前のバス停まで来たっけ...私?まだ高校生だよ。古いつきあいだが、この若い職員は私が畑のあるじだとわかっているのだろうか?畑に散歩に来るグループの職員は私に挨拶してくれない人もいるけど、私も自分から「こんにちわ」と言えばいいものを、中の入居者君が私を知っていて「こんにちわ」と言ってくれるのを待っている。いかん、いかん、今日から私が声をかけよう。