雨が降るのは当たり前

 「山口県で土砂崩れ、特別養護老人ホームの人が生き埋め」と最初に聞いたときは「裏山が崩れた?あばら家だろう」と思っていた。
 そうではなかった。裏山は崩れてはいないが、川伝いに土砂が押し寄せていた。その川の流れの真下にこの老人ホームはあった。土砂が来て当たり前の配置だ。しかも「あばら家」ではなく「どこかの宮殿」と思われるような、大きくて豪華でおしゃれな建物だ。入居者数も多い。「場違い」という気さえする。
 なんでこんな場所に建てたんだ?流れの真下じゃないか?慌てて逃げたとしても、建物は被害を免れない。大損害が予想される場所だ。そういう想像力はなかったのだろうか?もっと小さくて、もっと少人数なら被害も少ないだろう。建てる場所がなかったのか?
 今朝は「この雨量ではどこでも起こりうる被害だ。避難勧告が遅い」と言われている。「この場所は危険だと調査でわかっていた。県のホームページで公開されている。それなら、県の市の防災担当者が『ここが危ない。危ないところに老人ホームがある。早く避難させなくては』と思うべきだ」と言っていた。う〜ん、そんな想像力があったらなぁ...
 それでうちのまわりを見る。
 うちの畑一つ向うの小川では流れが激しく、川底が浅くなった。誰も川の掃除をしないから、だんだん土砂が積もる。つまり、そのうち氾濫するだろう。
 うちのばあちゃんの施設だって「裏山が崩れる」とかで砂防ダムを作ってある。しかし「1時間に70ミリ」なんて「滝のような雨」なら、同じようになるのではないか?インフルエンザだけではない。自然を甘く見ると大変危険だ。しかもこのところ、お天気が激しくなっている。乾くとカラカラ、降ると土砂降りで表土が流れる、そんなありさま。
 「土砂崩れ危険地域」と言われているところも多い。雨の時にはさっさと避難勧告を出してもらいたい。