ケアマネさんの訪問日

 前にケアマネさんが「入所になると施設のケアマネに代わりますから、寂しくなります」と言うので「ばあちゃんにはいつでも会えるやん。事務所とホームは廊下続きやん」と言うと「もう、このおうちに来る理由がなくなります」と言う。「そうか。では私が電話をかけてあなたを畑に呼ぶわよ」と言ってみた。いつでも電話くれたらいいし、来たらいいのよ。「紫陽花の会」のメンバーなのだから。
 今日は、ばあちゃんが昼寝中だった。
 書類の箱を見せる。デイサービスの請求書・領収書は、平成12年12月から保存してある。1年か2年ごとに端をボンドで貼って製本テープで綴じてある。平成12年は介護保険が始まった年だ。この前からボケていた。年だもんね。
 ショートステイは平成15年からだ。入所を申し込んだのは何時だったろう?けっこう早くに、当時のケアマネさんに「申し込みますか?」と訊かれて「はい」と言ったのだ。そのころはばあちゃんがとても元気だった。だから余計にしんどかった。
 夜が恐怖だった。「もう寝た」と思って夫とご飯を食べているとやってくる。ばあちゃん「ちょっと話がある」夫「何?」ばあちゃん「もう稲刈りはすんだんか?」夫「田植えがすんだばっかりやで」ばあちゃん「そうか」...寝たと思うと、またやってくる。延々と繰り返す。
 時にはばあちゃん「あの水道の栓は閉めたか?」夫「閉めたで」ばあちゃん「そうか」...また起きてきてばあちゃん「閉めたか?」夫「閉めたで」ばあちゃん「見てくる」...本当に行ってしまう。暗い夜道をトコトコと...
 それを思えば、ボケの進んだ今は扱いやすい。夕方6時に寝たら、朝まで起きてこないんだもの。