製本

 駅伝を見ながら糊つけをする。たたかうおばあちゃんのコピー原稿も、4冊分たまっていた。俳句も去年の句を選ばねば。
 去年の通信やら市長さんあて手紙やら、ワード文書を集めたのはとても分厚い。1年間に作った文書としては過去最多だろう。よう働いたなぁ。ばあちゃんがいたからだ。
 年賀状がたくさんきたのは、私の喪中お便りを読んだのを忘れてしまった人、パソコン住所録どおりに印刷した人ばかりではなく、明らかに私を励ますためにわざわざ書いてくれた人もいる。
 日本熊森協会の宮澤先生がそうだった。ご自分のお母さまを見送られたときのことをひき、親がどんなに高齢であろうと、いつまでも生きていてほしいこと、お世話をさせてもらえることが幸せ、なくなった寂しさ、悲しさはいつになっても消えることはない、と切々と書いてくださった。先生の温かい心が伝わってきた。
 お正月は寂しい。いなくなったら寂しい。いつかは引き受けうけなければならないこと。いつかは人は一人になる。