玉葱

 暖かいので畑に来た。昨日の焚き火の残りの灰を畝を貸している人の玉ねぎにかける。この人は朗らかだが忙しすぎる。畑に来る暇がないのに植えたいらしい。「肥料をやってね」と電話すると「ごめんね。気にかけてもらって」と言う。あなたじゃない、玉ねぎがかわいそうでしょう。収穫して日向にほっておく人、植えたまま肥料をやらない人、みな同じ。愛情のない人は百姓には向かないよ。