弁慶草

 赤は前から咲いていて、これはピンクの弁慶草。もうすぐ咲くよ。
 サボテンみたいな葉っぱで、弁慶のように強い。切って放置しても、しなびない。小さな花が密集し、長い間、咲いている。そのあと、茎を挿し木すれば根をおろす。大きな株になる。難点は、虫に食われる。ヨトウムシが夜の間に上ってきて、てっぺんを食うし、葉っぱや蕾に、小さな糸のような虫がつい成長点を食ってしまう。花を人間が食料にするわけではないので、思いっきり薬をかける。庭に植えるなら、その点にご注意を・・・。
 以前は「花の少ない初秋の花」として、生け花の先生方に重宝されていたらしい。ばあちゃんとじいちゃんは畑に何畝も植えて、大きく育て、朝早く切ってきては、下の方の葉っぱをちぎり、箱に詰めて花市場に出荷していた。1本80円から50円で、売れたので、貴重な現金収入だった。100本入りの箱を20個ぐらいは作っていた。花の色と大小でわけていた。
 夏休が終わり、9月になると、2日に一度か、3日に一度はこの出荷作業があり、朝早くから起きる。夏の終わりは「また始まる!」と思うと、憂鬱だったなぁ。
 じいちゃんとばあちゃんは働き者だった。