芋掘り

 昨日は若い家族が芋ほりに来た。
 いつもはお母さんと子供たちが来るのに、お父さんも来たので、子供たちが嬉しそうだった。ちょっと違うんだよね。お父さんは大胆に掘るし、でっかい里芋も軽々だから。子供たちが里芋の大きな葉をかざしていると、お母さんが「今度、雨降ったら、それ、かぶって行き!」と言う。なかなかそんな冗談を言えないよ。「傘のかわりになるやろ?」とか「水の粒がコロコロ転んで、真ん中に集まるやろ?七夕の日に、その露で墨をすってお習字をすると、字が上手になるよ」とかは言うが・・・。
 お母さんは、私のそばに来て「芋を掘っていたら、大きなカエルが出てきたんです!!」と言う。「そうやねん。この前は草刈りをしてたら、でっかいのが、出てきてん。はよぅ、冬眠したらええのに、ね!穴、掘って埋めよぅか?強制冬眠!」カエルは芋を掘る父と子の、前に前にと逃げるらしく、お母さんが芋ほりの作業に戻ることはなかった。大きくて黒い色のカエルは、誰でもあとずさりするよね。