牛乳配達 

 久しぶりに配達の担当者を捕まえた。「久しぶりやね。百姓が忙しいてね」と私が言う。彼女は去年亡くなった友達の息子さんのお嫁さんだ。「早いもので、もう1年たちました」と言う。「いなくなってさみしいわ」と私が言うと「でも、今でもいる気分です。ときどき、お母さんと話してます」と言う。病気の時もよく世話をしてくれて優しいお嫁さんだ。友達も孫たちの幼稚園の送迎やらして、いつもかわいがっていたから、ね。
 人は亡くなっても、残された人の心の中に生き続ける。