電話もう1件「本を借りたい」

 先日のこと、「『たたかうおばあちゃん』の本をお医者さんで見てます。お借りしていいですか?」という電話がかかってきた。
「はい、どうぞ、お医者さんの受付で言って借りてください。家も近いですから、またお電話下さい。お会いしましょう」と返事した。
 この前、農協に行ったときに、同級生のお姉さんに出会った。
「お久しぶりです」と挨拶すると「お医者さんで、あなたの本を読んだわよ。がんばったのねぇ」と言われた。お医者さんはこの町で親の代からの開業医で、本ができた時に持って行った。待合室に置いてくださったのだ。
 図書館にも寄付した。
 農協には当時の店長さんが買ってくださって、待合の図書コーナーに置いてくださっているが、目立たない。
 そんなわけで、出てから5年もたって「読んだよ」という方に出会う。
 できたときは息子に「でかいよ!電話帳か!」と言われたが、大きな本でよかった。先輩が「小さな本やったら、本棚の本の間にまぎれてしまうよ」と言っていたっけ。