ササユリ

 ササユリの画像をつけてメールを送るといろいろな感想がきた。
 これはうちの地元の花である。山にも山裾の田んぼの脇にも自生していた。
 葉が細くて笹の葉に似ているのでこの名前がついている。
 画像を見て「豪華ですね」と言うが、じつは花は華奢で、香りが良い。このため、山に入って球根を掘って帰る人がいたらしく、今はほとんど見かけない。私も大切にしていて、場所は教えない。掘って帰って球根を食べたのだろうか?食べるユリ根ではないのだ。家の庭に植えてもだめだろうと思う。それぐらい繊細なんだよ。
 箕面の「市花」にもなっていたが、先日の山では見かけなかった。
 テレビでは「ササユリの寺」をしていた。地元の人が植えて世話をしている。
 うちのまわりには白いユリがたくさんある。もとは中国道の土手に生えていたのが、種が飛んで広がった。ところが、大きくなる前に草刈り隊に刈られてしまったりする。
 花は白くて終わると、へちまのような筒形になって中に種ができて、飛んで行って広がる。飛んできても芽が出るのは次の春ではなく、その次の春だそうだ。
 最初に細い葉が1枚出る。そのときは「なんだろう?単子葉植物だなあ」と思う。単子葉植物の典型は稲だ。次にトウモロコシ。
 「ユリ科」を調べると、タマネギ、ノビル、ニラ、ニンニク、ヤマラッキョウ、まではわかるが、アスパラガスまである。アガパンサスも仲間らしい。
 1枚の葉は次の年に少し大きくなって、何年もかかって「ユリだったのか!」とわかる。やっと花が咲く。こんなひまのかかる物を植えたいとは思わない。大変手間がかかるのだ!!!と知ってほしい。