台風

 朝6時に起きたら、雨が降ってない!
 えー、墓掃除、あるやん!
 まず、いちじくを取る。風で落ちる前に取って、姿煮にするのだ。
 墓掃除に行く。老人クラブの全国一斉社会奉仕活動だ。地域ごとに内容が違うが、うちは墓掃除で、稲刈り前にする。
 町内会長と老人クラブの会長しかいない!自分の墓は先週金曜日に終わっているので、植木の剪定をする。祭壇の草引きをして落ち葉をはく。
 何人か来て掃除して終わり。
 証拠の記念撮影もしない。
 じいちゃんばあちゃん集まって、ひとしきり、昔の墓と焼き場の話をして「旧道を通ってお使いに行くのが怖かったなあ」になる。
 帰宅して柴栗拾い。
 洗濯物を干せるぐらいの日差し。
 いちじくの皮をむいて砂糖をかける。煮るのは午後だ。
 台風は跡が大変だ。
 空は「台風一過」になり、よそは運動会らしい。
 地上は悲惨だ。
 大水で、流れて行くは(猪除よけの電線用の電池ボックス)などなど、
流れて来るは(土砂・落ち葉・木切れが田んぼに流入、土砂で畑の谷が埋まり、畝のみ残り、砂漠にさつまいも状態)などなど、
大風で吹っ飛ぶは(家の雨戸、畑の物置小屋)などなど、
こけるは(ヒマラヤ杉が根っこごと倒れて、クリスマスツリーの横倒し状態)などなど・・・、ほんにまぁ、大変だ、百姓は。