春だ、野放し

 もう朝も暖かいし、8時まで寝かせておく必要もないだろう。メモ「8時に起きる」は渡さないことにした。トイレに来たばあちゃんが「何時に起きますのん?」と訊くので、「8時」と返事しておくと、それよりはずいぶん早く起きてきた。「お経をあげて」と行かせて、ご飯のあと、新聞を渡し、自分の部屋に行かせた。
 また出てきたので「仕事に行って」と言うと「何?」と訊くので「下の神さんに行って」と答えた。出て行って、これはずいぶん速く帰ってきた。何を供えてきたのだろう?訊いてみると「行っただけ」と言う。いつもなら、家を出て左へ曲がり、階段を下りて、西側の電動シャッターを開けるのだが、忘れたらしい。右へ曲がって、表の階段を下りるとシャッターの外に出てしまう。神さんに行けるが、水も取り替えられないし、お米を供えようとも気がつかない。ただ拝んだだけで帰ってきたらしい。冬中、神さんに行かせていないので、忘れたのだ。