すだれ

 急に暑くなったので、ばあちゃんの部屋にすだれをつった。
 ばあちゃんの部屋は南が縁側で、大きなガラス戸になっている。西側に窓がある。ここに、すだれを4枚つった。これは良い。ベッドで目がさめたばあちゃんが、手を伸ばし、障子を開けるとすだれが見える。外の景色が見えない。田んぼの横を人が歩いていると、「宮さん、行きよってや」、高速道路を見ては、「どんどん行きよってや」と言っては「もう起きようか」と言うばあちゃん。もう言わずにすむ。秋になっても、このままでいこう。