嬉々として

 夕方は、ほっておいた。7時になっても帰らない。まだ明るいもの。
 応接間で外を見ているとき、カンカン音がする。ばあちゃんの杖の音に似ている。そのうち、音が止まった。しばらくして、前の道路のむこうにいるのが見えた。私が刈っていた長い草を植木の下につっこんでいる。とりあえず、視界から消えたらよいのだろう。それでは片付けたことにはならないが...あはは。
 次にもっと奥に行って、長い草を引き始めた。まったく帰ろうとしない。そろそろ暗くなってきた。あきらめて、呼びに行った。「ばあちゃん、晩ご飯は6時でしょ。もう、片付けてしまったよ。無いよ!」
 なんと、この日は晩ご飯ぬきだ。「お風呂!」と言うと、べつに口応えするでもなく、お風呂に入った。そこで、冷たいデザートと飲み物をだして、本日は終了だ。いつもは、20分から30分かけて食べているのに、あっというまに終わった。たまには、いいさ。