しんどい、ばあちゃんを連れるのは

 夫が、「ばあちゃんはアルツハイマー型じゃないの?」と言う。「体力、運動神経はそこらの60歳と言っても、通用するんやないの?頭だけが退化してる。老化現象、では、説明、つかへんで」と言う。
 私にすれば、アルツハイマー型でも、どうでもいい。体力があるだけに、やってくれることがすさまじい。先回りして予防などできなくて、いつも、やられてから「しまった!」の連続。連れているのがしんどい。精神的にまいっている。もう、つくづく、いやになる。
 ひとに「大変ね」と言われると、今までは「そうでもないよ。ご飯とお茶と、だけ、気をつけて、時間になると、畑から連れ戻すだけで、いいから、あとは野放し」と言っていたが、このごろはそうはいかない。
 今日も、草を引きながら、私が日陰に隠していたラディッシュを、ひなたにほっぱり出していた。「なんで、ここにあるのか?」などと思わないので、場所を移動したら、たちまち忘れ、元にもどすことができない。「しかたがないけど、お気の毒〜」なのだ。