迎えに行くと、興奮するらしい

 さくら会から帰って、畑の水かけをしてから、ばあちゃんを迎えに行った。ばあちゃんは夕食もすんで、2階からおりてきた。事務所に来ると、机の上に飴をみつけ「それ、もろてもよろしぃ?」と言って、もらっている。もぐもぐしながら「何、しますのん?」と言う。「迎えに来てるから、帰るんですよ」と言われると「怒られへんか?」と言う。ほんま、家に帰ると、怒られるようなことばかりするもんなあ。
 外に出てからも「杖、ないか?」とか「こっち、行くのん、ちやうか?」とか「階段から帰るわ」とかいちいちしゃべりたいらしい。
 帰ってからも「ばあちゃん、ご飯食べてきたよ。もう、食べられないよ。おやつだけ、ね」「お風呂も入ってきたよ。寝るだけ」と言うと、パジャマに着替えてからも落ち着かない。もんぺをはいてみたり、台所にテレビのリモコンスィッチを持ってきて「あれ、消されへんか?」と言う。「『あれ』は窓の外の道路を行く車のあかりでしょう。消せないよ」と言う始末。ばあちゃんは障子を開けて、窓の外を見ていたのだ。「障子を閉めなさい」そうすれば見えなくなります。眠れます。
 それでも、ずいぶん長く起きていた。
 あかん。夕方、私がステイに迎えに行くのはもうやめよう。迎えに行くなら3時ごろで、帰ってからもう一度、畑に出られるようにして頭を冷やさなきゃ、興奮して寝てくれない。