摩周湖発 10時55分  川湯温泉に向かう

 硫黄山でおりて見学。着くまえから硫黄のにおいがする。はだかの山のあちこちに、白い煙があがる。山肌が黄色いのは、噴出したガスの硫黄が固まりになったものか。
 ここは、雨がたいしたことがなくて、傘をさして見に言った。高橋さんが「ゆでたまごを売っていますよ」と言われたとおり、テントをはっておじさんとおばさんが卵売りだ。まるで関所で、まるちゃんがつかまって、一袋買っていた。「どうやって作るの?」と訊くと「あの山の、煙が出ているところに置くんだよ」と言う。なるほど、かごのようなもので、隠してあるのが卵か。15分でできるそうだ。この熱気、火山だもの。このおかげで温泉がわく。
 「囚人を使って、硫黄を掘ったって言うけど、硫黄って何に使うの?」「マッチでしょ」「マッチじゃ頼りないな。火薬だ!戦争だ!」なるほど、歩きながらもにぎやかだ。
 売店に行って、ソフトクリームを食べる。バスの中で、さっきの卵をみんなで分け分けして試食すると...ふつうの卵だった。