ばあちゃんははしから順に小さい草を探して歩く。気がつくと、いちごの育成畝にいる。谷を歩くと、いちごの孫株・曾孫株を踏んでしまう。草を探すと、足元に植えてある野菜の苗など目に入らないところがすごい。あわてて連れ戻す。
 昼前に夫がかぼちゃを運びに来た。これは今年の正月過ぎてからばあちゃんのおかずに大活躍してくれたかぼちゃだ。フットボールかひょうたんか、という形で巨大化した。ばあちゃんもトラックで連れて帰ることにして、かぼちゃを積んでもらう。「ばあちゃん、なんきん、トラックに積んで」と言うと「どないしますのん?」「こうやって、積む」と見せると、「おもた!」そう、重い!
 2つも運ぶといやになった。「こんなん、積まれへん。あんた、しなはれ」また始まった。仕事がつまらないと、すぐに「あんた、しなはれ」と目の前にいる人に振る。