菊人形

 婦人科が終わり、薬局も終わると、もう1時だった。こんなに遅いのは初めてだ。
 淀屋橋まで歩いて、京阪電車に乗った。京阪は初めてだ。枚方公園までは30分ほどだ。
 枚方パークに行く。「ひらパー」はずいぶん「まちなか」にあるのだなぁ。初めてだ。朝日新聞のプレゼントで「朝日友の会」に入ったので、遊園地の無料カードがある。だから、菊人形を見に来る気持ちになった。背中に「菊師」と染め抜いた人が菊の花を挿している。ここの菊人形が「今年で最後」と聞いて、見に来たのだ。来るのが最初で最後だ。立派なものだ。義経の顔が主役の滝沢君に似ているのがおかしい。各場面のまわりを飾る菊の多種多様さに感嘆する。色も形も様々な菊が、どれも満開なのがすごい。会期の途中で差し替え、補うのだろうが、その時期に間にあうように育てるという技が素晴らしい。菊人形が貴重な芸術であることにかわりはないだろう。