ホームこたつのスイッチ

 今日は寒い。デイサービスには行かない日。
 朝ご飯のあと、ばあちゃんをこたつに入れていたが、スィッチがわからないので困る。コードの途中にある手元スィッチがみつけられない。四角のこたつの右の辺にあるのだが、布団の下にもぐってしまうらしい。何度も「スィッチ、入れて」と言いながら、一緒に探したが、覚えてくれない。
 ばあちゃんはときどき、こたつ布団をめくって探そうとする。手前にさしこみプラグと強弱の温度つまみがある。ここで消せばよいと思ったのだろうか?プラグを抜いて、コードを折り曲げ、こたつの足にまきつけてある。布のコードが傷むではないか。抜いたまま、手元スィッチを入れて待っていても、ぬくくならないはずだ。
 ヘルパーをしている友達から聞いた話。「私の利用者のせつこさんは、私が帰るときにエアコンをつけたままにしておくと、すぐに消してしまうのよ。寒いのに、ね。」せつこさんは「さあ出かけよう」と言うと、家中のコンセントを抜く。「冷蔵庫が、ただの箱になる!」あはは。これでは、食品を入れられない。
 そうだ、ばあちゃんから手元スィッチが見えればよい。こたつコードをベッドのわくにひもで結んでぶらさげてみた。これで、探さなくても見える。
 ばあちゃんは、座っていても落ち着かないから、すぐに消してしまう。たまにはつけたまま、トイレに来て台所にいすわる。