帰るなり嵐

 ばあちゃんのステイは今日で終わりだ。2時半に送ってもらって帰ってきた。
「えらい悪いなぁ。何もせんと」と言う。「いえいえ、充分手伝ってもらいましたよ」と、訳わからん会話を残してスタッフが帰る。
 ばあちゃんは「何するねん?」の連発。「服を着替えるよ」と私が言うのが耳に入らない。第一、声が大きい。「小さい声でしゃべって」と言わねばならない。
怒って着替えて、怒ってトイレに行き、おやつを食べ...つきあっていられない。ほっといて、私は外へ行く。ばあちゃんが出てくる。そのまま、家の下へ行く。家の周りを歩いている。  ん?ポケットに何か隠した。熟柿だ。「ポケットに入れない。部屋に持ち帰り、食べるべし」これは、犬の近くに置いていた柿だ。うろうろ、ごそごそしていて、みつけたのだろう。