本屋さん

 大阪に行くと大きな本屋さんがあるので楽しい。今日は旭屋に行った。医学コーナーに行く。棚ではなく、テーブル状の陳列台から見る。介護のコーナーには三好春樹さんの「新しい介護」(3800円)が3冊、そのビデオが4本、「新しい介護 基本のき」が6冊、隣りには「新冊実用介護事典」(これも3800円)が2冊、横には実技試験対策ブック・ガイド・問題集の類がいろいろある。次の台には「脳を鍛える学習療法ドリルABC」「毎日できちゃうボケ防止 ほら ほら あれ」(大友英一著 求龍堂)「介護職員のためのクレーム解決ブック」...ビデオは「実技」を映している。よくまあ、こんなにてんでばらばらに並べられるね。首尾一貫性というものがない。
 棚を見る。介護福祉士やケアマネさんなどのプロを目指す人のための本がズラリと並ぶ。ご遠慮する。となりの「介護や生き方の本」のコーナー、上の方の段は「50歳過ぎてからどう生きるか」とか「ボケないための暮らし方」つまり、自分がこれから努力しようとする人たちへのヒントんの本。
 私の目の位置より少し下に行くと、まさに「介護の記録」が並び、こここそが私のお目当てコーナー。「ここに私が出版した本を並べてもらったとして、果たして売れるか?」と考えながら見る。何しろ三好春樹の「老人介護常識の誤り」金子満雄の「ボケてたまるか」三好春樹の「介護が上手くなるための10か条」春山満の「人生でいちばん輝くとき」その右に、舛添要一新藤兼人三浦朱門小山明子落合恵子がずらっと並んでいる。勝てるわけがない。
 一番下の段には阪井由佳子、ペギー葉山、クリスティーン・ブライデンの「私は私になっていく」そして有料老人ホームガイド類が多数並ぶ。玉石混交、いったいどういう基準で選んで並べているのだろうね? つまり「私が本を出したとして、幸運にもここに並べてもらえたとしても、まず、売れない。
 でも、一番読んでほしい、今、介護のど真ん中で悩みもがいている人が、ここへ、足を運ぶ暇があるとも思えない。やっぱり、本を出すのは無理だなあ。
 本日、興味をそそられた題名は「認知症を『手術』で直す男」(悠飛社 ホット・ノンフィクション)である。「新刊」という手書きのワッペンが貼ってある。帯には「ベン・ケーシーにあこがれて」とある。なんと懐かしい。私も子供時代にテレビで「ベン・ケーシー」を見たわ。脳腫瘍を手術で治すのだからあこがれるよね。これは「治る痴呆『特発性正常圧水頭症』に挑んだ医師の軌跡 L−Pシャント手術の先駆者として」と書かれ、著者は国家公務員共済組合連合会・横須賀北部共済病院院長 桑名信匡さんである。平積みとあわせて11冊も置かれていた。でも、買わない。
 買ったのは2冊。読めたら書く。