つまった

 今朝はゆとりを持ってばあちゃんを起こしたつもりなのに、ご飯がつまった。くーっとおかしな音がする。食べるのを中止し、もちろん水が危ないので飲ませずに様子を見ていた。
 ずっと以前はご飯を食べ、おかずを食べ、お茶を飲んで流し込もうとして、よくのどにつまった。すぐに吐き出して、洗面器を抱え込んで、2時間ぐりじっとしていた。「つまった」自覚があったわけだ。その次は自覚できなくなったが、吐き出せた。「なんでこんな、しんどいの?」と言うから「ご飯がのどにつまって、しんどい」とメモを持たせると納得した。その次は、吐き出せるが、合い間はけろっとして、ゲーゲー言いながらも、自覚なく平気でうろうろ歩き回る。
 ところが、今日は、ゲーッと言いながら、吐き出そうとも思いつかない。しかたないので、流しに連れて行き「入れ歯をはずして」と言い、はずさせて、背中をさすると、唾が出て、食べたご飯も少し吐き出した。こんなやっかいなことになるのだ。
 ご飯がつまりかけて水で流し込もうとすることがわかったので、一人で食べさせるのをやめた。横に座って一口ずつ噛んで食べるように「ご飯の見守り」を始めた。1回つまると、繰り返すので、ステイに行ってもつまる。こうしてつまらなくなると、ステイに行くのが安心だ。
 しまった。今日は油断したなぁ。一瞬の油断。息子に言わせると「ばあちゃんの行動が読めるか!いつもやられてから、あ、しまった、の繰り返し!」はい、そのとおりなんですね。
 迎えに来てくださった「いっこく堂」係長に「せんせ、ごめん。ご飯、つまった」と報告した。デイサービスの最初にお世話になったので、顔を見ると思わず「せんせ」と言ってしまう。先輩は皆「せんせい」だ。