「どうぶつ友情辞典」

 あべ弘士著 クレヨンハウス 2005年
 コープ神戸の個別配達ひまわりの「本」のカタログでみつけた。帯に「あの旭山動物園で25年間飼育係りだった絵本作家・あべ弘士だからこそ生まれた。『どうぶつ交友録』にして『どうぶつ辞典』しみじみと『ひと』が好きになる辞典です。こんなに元気になる辞典があったでしょうか」とある。
 表紙裏には略歴が「どうぶつ友情史」として「1948年、北海道旭川に生まれる」!側社長さん!またまた同級生です!
 最初は「獅子の子落とし」
 ある時、六歳くらいの女の子にこう質問された。「ライオンは自分の子どもを谷底に落として、這い上がってきた子どもだけを育てるって聞いたけど、その谷の深さは何メートルですか?」
 えっ、えーと、うーん。絶句。白旗、お手上げ。「おじさん、わからない。調べておきます」と答えるのに精一杯だった。子どもの質問は恐ろしい。・・・中略・・・
 数日後、「谷の深さは約二千メートルだと思うよ」とその子に答えてあげようと思ったけれど、なぜかやめた。
 しかし、その後もっと困った質問を受けた。四歳の女の子が、「金魚はしあわせなのですか?」ときたもんだ。またしてもわたし、絶句。