お風呂の入り方を忘れた?

 今朝、朝ごはんのあと、ばあちゃんは部屋にもどっていた。呼びに行って、トイレに行かせた後、ポータブルトイレをもう1回処理しようとしたら、なんと大きなうんちがしてあった。でも、運悪く「神」に見放されていて、ばあちゃんは何でふいたのだろう?早速トイレに追いかけて行って、お尻を見ると、ふいていなかった。パンツももんぺもはきかえた。
 夕方、お風呂のとき、お尻を洗ってやろうとついて入って「しゃがんで」と言うと、わからない。「頭、下げて」はわかる。洗面器にお湯を入れると「熱い」と言う。熱くはない。赤ちゃんバス用の温度計を浮かせて測っているもの。「熱いからうめて」と言うように教える。からんを水に設定して、水を入れて「まぜて」と言ってもまぜられない。洗面器にまたお湯を入れて「洗って」と言うと、両手を入れて洗おうとする。そうじゃなくて「かけ湯」のつもりで言ったのだが、通じない。これでは、お風呂に一人で入れない。
 あがってこない。前は「からすの行水」で、入ってもすぐに上がるので、ばあちゃんが入ってから着替のパジャマとパンツを用意するのが忙しかった。このごろは、てんでむちゃくちゃ。なかなか上がってこないときもある。水も滴るばあちゃんで、あがってくる。自分ではタオルでふいているつもりだろうが、顔とおなかと足の前面しかふけていないときがある。「タオルを半分に折って」も「伸ばして両端を持って」もわからない。どう言えば簡単に理解できるか、勝負のしどころだが、たいてい、失敗する。私の言葉の最後尾に反応して、動きだけはすばやいので、とめようがない。
 今日、一日、お風呂について入って「かけ湯」だけでも、熱くてたまらない。こんなことして、お風呂の仲間で見守るなんて無理。毎日こんなことしていられない。