稲刈り

 やっと稲刈りだ。ばあちゃんは畑に置いて行く。おとなしく、草引きに没頭してくれた。昼に田んぼから直行で畑に迎えに行った。まだ引いていた。ずいぶん綺麗になったやん。「ばあちゃん、昼ご飯。トラックに乗って」と言って助手席に乗せる。家に着くまで「ようけ、車、おりまっせ」と言い通し。当たり前や。国道と高速道路が並んで走っているんやで。
 昼ご飯のあと「昼寝」メモを見せたら、すぐに寝た。また起こして畑に置いて稲刈りに行った。4時半に家に帰ると、ばあちゃんはいったん家に帰ってきている。裏口にちびた鎌とバケツが置いてある。ばあちゃんが手に持って草引きをしていたものだ。帰ってきても、家には鍵がかかっていて、開け方がわからなかったのだ。そもそも私と一緒に帰ったときも、ドアをがちゃがちゃしてみて「開きません」と言う。「鍵」など思いつかないんだから、しかたがない。畑に迎えに行くと、ちゃんと草引きをしていた。「目を離せない」と言っておきながら、ほったらかして田んぼへ行くなんて乱暴な!と思わないでいただきたい。今のところ、行き先は畑しかなくて迷子になることはないのだ。助かる〜。それでも、ふと見回して「誰もおらへん。なんで、わし一人で、草引きなんか、せんならん?」と思って、帰ってきたのだろうね。