「すわりましょか?」

 今朝は8時半に起きてきた。トイレに入ったので待ち構え、手洗い・着替え・洗面・お経もすんだら、台所を覗き「座りましょか?」と言うが、それはテーブルにつくという意味ではない。心は「ななくさ行き」で、玄関でお迎えを待つ体勢だ。「もうちょっと、おったほうがよろしぃか?」と続くのがその証拠。 「朝ご飯!」食べ終わる。へやに帰らせ、洗濯物を干していると「もう出ましょか?」まだ「行く」気だ。こうなるとしつこい。もうあかん。説明は理解できないから、玄関に腰掛けていたが、ついに9時40分、門にへばりついて立っている。
 従姉妹が来た。他人に言うように「ここで待っとったらよろしか?」と訊いている。私が台所の窓から覗くと、従姉妹は「今日は行くのんか?」と訊く。「祝日で休みや」と言うと「そうか」とばあちゃんに振り向いて「今日は休みや。家に入り」と教えている。聞く気もない。私も準備ができたので、そのまま畑に連れて行く。