ステイから帰ったとき、ちょっと怒っていた。「あ〜あ〜、わたし、ちょっとお便所、行ってきます。おしっこしたい。あ〜あ〜」と言いながら行って、トイレの中でも「あ〜あ〜」言っている。おやつは無事だが、間がもたない。外に出る。 隣の畑に従姉妹がいる。連れて行くと「お帰り」と言ってくれたが、ばあちゃんは「何、言うとってや、わからしまへん!」と怒る。聞こえない。従姉妹は「なんぎやなぁ〜。どっか、預けてしまい」とそればっかり。こんなに元気なのに! 従姉妹は「NHKのテレビで認知症をしてたなぁ。若い人やったけど、あんなにしっかりしとってのに『行く先はクリーニング屋さんだけ』やて...いっぺんに二つの行き先はあかんのやてなぁ」と言う。まぁな、認知症ってそれもあるけど、そのうち「衣食住すべてが狂ってきて」「にんげんのタガがはずれて」「なぁ〜んにもわかりまへん」になるんや。目の前で見ていても、わかってんもらえまへんなぁ。
 しゃあない、畑に行く。草を引く。「いち、にぃ、さん、しぃ、ごぉ、ろく、しち、はち、くぅ、じゅう〜」100までいってまた1から...数を数えている。何を数えているのだろうね?1時間もいないうちに「お母ちゃん、よう、してやけど、私ら、わかりません」いやになった証拠!
 それでも5時まで頑張って帰った。あとはご飯ですぐに寝てくれた。やっぱり春は働いてくたびれなきゃ、ね!