ただならぬ気配

ところが、あ〜あ〜言うばあちゃんがおとなしくなった。夕方、台所で掃除機をかけていて、食器棚と壁の隙間の床に水が溜まっているのに気がついた。乾いた雑巾で拭いて、食器棚を開けてお皿を出し、下の板を拭いていたら、ばあちゃんは黙って見つめていた。「ただならぬ気配」を察したに違いない。一瞬、我に返ったのかも知れない。