「探しに行く」

 朝6時20分、ばあちゃんが起きた。部屋の戸をガラッと開け、まっすぐ玄関に行く。長靴をはき、戸を開けようとする。「探しに行くねんや、誰か来とってや」と言う。夢か!寝ぼけている。「寝巻で出たら、きちがいや。病院、入れられるで」と言って、また布団に入れたら、寝てしまった。
 しかし、 昨夜といい、どこかおかしい。畑で猛烈に草を引くのもおかしい。その前に、大工さんにお茶を勧めるのなんか、昔の現役ばあちゃんだった。ばあちゃんの「中」は春なのかも!