わけぎもねぎも赤しそも

 全部忘れた...ばあちゃんが起きたので、おやつを食べて、畑に行った。玄関で「待って」と言ったのに、さっさと杖なしで歩いていた。トンネル手前で、道の草を引こうとしたところでつかまえた。
 草引きは忘れた。しばらくやっていると、手が思いだす。わけぎの畝の草を引く。わけぎを引かねば引かれてしまう。ちびた鎌で、わけぎの枯れかけの葉を刈り取る!やめて!とにかく先回りでスコップで株を起こした。
 わけぎの次は植えたばかりの小さなねぎだ。それも刈る!あかん。ばあちゃんを引っ越しさせる。植えてない畝は反対側の花畑だ。どんどん引いていく。私の仕事がすみ、迎えに行くと、やはり草も花も全部引いている。はては赤しそまで引く!これではもう「植えてない畝におって」も言えない。