「マラソン学」

 母校の校訓は「自主・勤労・友愛」である。これは今も変わらない。
 だが、教育の3本柱は時代と共に変わるらしい。私の時代は「マラソン・合唱」とあと1つは思い出せない。先生方が「鍛錬・鍛錬」と言っておられた時代だ。
 わが娘の時代になると「マラソン・合唱・バズ学習」であった。授業後のほんの何分間を、グループごとに「今日習ったことの復習」にあて「わからないことを明日にもちこさない」「皆で伸びる」時代であった。
 今は「マラソン・合唱・あいさつ」になったそうだ。ビデオでみる「1日の流れ」では朝の10分間を「読書」にあて、集中力を高めているらしい。
 マラソンは「私たち団塊世代の生徒が手作業でマラソン道路を作った」と思っていたが、古い写真のスライドで見ると、もう創立当初から「どんどん走れ」だったようだ。安くて誰でもできるもんね。「耐寒訓練」として1〜2週間マラソンをして大会をする、ぐらいなら他の学校もやるだろう。
 母校はなにしろ「毎日マラソン」である。着替えて走る。運動場を走る、外回りのコースを走る、裏道利用の外コースを国道合流点まで走る。それも「マラソン」グラフがあり、1日に走った距離を足し算して行って「名古屋まで来た」とか言うから「東海道を走る」のが目標なのだろうか?他人との競争ではなく、自分の距離を伸ばすのが目的のたたかいである。
 過去に強い生徒はたくさんいた。駅伝の強い報徳学園西脇工業高校に進学し、冬の高校駅伝で京の都大路を走るときは陸上部の先生が応援に行って、一緒に歩道を走るものだから、その先生がテレビに映り「先生、うつってたで」となったものだ。
 大学に進学し、正月の箱根駅伝に出る選手もあり、テレビ応援をする。私の同級生の兄さんは「駅伝兄ちゃん」として夫に知られており、選手が活躍すると夫が新聞を買いに行く。兄ちゃんに送る。楽しい年中行事である。
 今回驚いたのは平成14年4月に総合学習として「マラソン学」ができたことだ。