「優しい人」と「優しくない国」

 作業所の人と話をしている間、まりもちゃんが待っていてくれた。「一緒に帰ろう」と言う。「ブログ読んだら『ショックで立ち直れない』って何?」と訊く。「言えない」と言うと察してくれたみたい。「この国は優しくないわ」と言う。
 人はこんなに優しいのに、なんで「国」は優しくないの?この国では、貧困は再生産される。這い上がれない。「弱い者に手をさしのべるのではなく、ふみつけていくのよ」と言う。やっぱり悲しい。
 それにしても、まりもちゃんは何者だろう?初めて会ったとき「理知的で趣味がよい」という印象だった。話すたび「頭、いいなぁ。鋭いなぁ」と思う。私は「一晩寝て、あ〜、そうだ、こう言えばよかった」と気付くぐらいの鈍感で、努力で補っている。まるちゃんやまりもちゃんみたいな「天性のひらめき」があったらなあ。