けもの道

 畑の土手の草刈りに行った。猪が通ったあとがすべり台のようになっている。毎晩通ってきた証拠だ。
 小さい猪がわなにかかったそうだ。猟期ではないが被害届けがきたのだろう。なにしろ、塾帰りの生徒が子供猪にでっくわしたそうだから、こわかっただろう。
 猪の柵の件なら、ばあちゃんが現役のころは、毎朝、猪の出没の点検をし、柵は釘とかなづちで打ちなおしていた。畑を貸してあげているおじちゃんも呼び出して、手伝ってもらっていた。すごいエネルギーのかたまりだ。