またカラオケに行く

 宴会部長のつねあき君が「えらいこっちゃ。行きつけのカラオケを予約したことになっていて、昼ご飯を用意して待っているらしい。行かんとあかん」行ける者だけ行く。途中の車中で名簿順に電話をかけて呼び出したら、一人つかまった。
 ママは私たちより少し上らしい。私がつねあき君の「北海道の旅」のボランティアを話す。
「悦子パパの入浴介助」など皆、笑って聞いてくれる。「それで自信がついた悦子さんはパパを九州のお姉さんのお見舞いに連れて行ったのよ。皆で『しっかりして』と言っていたら、パパは最初、わけがわからず怒っていたのに突然『お姉さん、しげおです。しっかりして!』と言ったのだって。頭、つながった!皆、びっくり。お姉さんと感激の対面」
 きいていた同級生が「ほんまかぁ〜?脚色してるんちゃうのん?」と言う。「そりゃぁ、話術は私がうまい!でも、話は事実!」その人がつづいて「同窓会通信に『つねあき君のボランティア』ってのってるから、つねあき君て誰?別のやつかと思った」と言う。「ここにいるやん。同姓の者はおらん」と言うと「信じられん」と、友達はにくたらしい。中学時代のやんちゃ坊主が60歳を目前にして、そのままのはずがないやん。変わるわよ。
 別の友達が「つねあき君、あんた、ええことした。けど、これは機会がないとできひん。よかったやん」と言う。つねあき君も「まるちゃんのおかげや」と言う。よかったね。
 ママが「迷子のじいちゃんをつかまえた」話をする。皆、笑わない。笑えない...
 そうか、介護を笑い話にしてしまうのは私ぐらいのものか?もしかすると私の特技?特異な才能かも知れん?自信持っていいかも?