介護はこわくない(公民館講座の「横から配り」原稿のもと)

 一人で悩まない。
 相談先「つどい場さくらちゃん」「認知症介護者の会・さくら会」「寝たきりの人の介護者の会・ひまわり会」
 参考書「たたかうおばあちゃん」
 むかしの「ぼけ」という言葉が悪いわけではない。「ねぼける」「とぼける」「おおまじめにぼける」80歳過ぎたら半分ぐらいの人は「多少はおかしくなる」のが普通。まわりの人の接し方で、暮らしが楽になる。
 認知症は「単なるもの忘れ」とは違う。「ご飯を食べて、何を食べたかメニューを忘れるのが普通のもの忘れ」「食べ??たこと自体を忘れるのが認知症
 ばあちゃんは次に「食べてないことを忘れ」「食べること自体が頭から消えた」言わなければ「朝ご飯」も思いつかない。が、あればいくらでも食べる。ショートステイで「お食事はいつ?」とこだわるのは「なかま」につられるから。 
 認知症になって「もの」は忘れても「こころ」は残る。喜怒哀楽はちゃんとわかる。安易な言葉で傷つけてはいけない。とくにプロ介護職に望む。
 「精神科」に注意。「薬はこわいもの」と認識すべし。「一服もられて足腰立たんようになる」こともある。
 「認知症」というからにはまず「ここはどこ?私は誰?」という「人と物に対する認知」があやしくなる。
 「問題行動」と決め付けない。「徘徊」ではなく、本人は行きたいところがあって出て行くのだが、目的地に着けないか、帰り道がわからない。「放浪」ではない。
 「被害妄想」が出るが「財布を盗られた」のではなく「置き忘れて探し出せない」 困るのは「盗った」という相手が自分を毎日世話してくれている人(嫁・息子の嫁・娘など)なので、言われて傷つく。
 「認知」があやしくなると、衣食住すべてが、こわれていく。動作はできるが「命令」を出す「脳」が壊れている。かわりに「指示」を出してあげれば、動作は「体が覚えている」のでできる。
 一人で、または家族でかかえこまない。地域の助け合い・見守り・介護サービスの利用。