「同窓会して」

 夜、電話がかかってきた。「50周年記念事業実行委員会の同窓会をして、って、元校長先生のリクエストなのよ」司会者さんからだ。10年前は、私も一緒に実行委員を勤めた。元校長先生は来賓で、壇上におられた。同窓会?またか!なんで今年は「同窓会」なん?
 実は私がこの学校に初めて勤めたとき、先生と保護者の親睦会があって、びっくりした!なんと「松茸狩り」まである。「田舎やなぁ」と思った。この町には財産があり、学校にも寄付金が来て、小さな学校なのに最新の設備があったりして、なかなかのものだ。
 そして、息子が入学し、PTA委員をさせてもらって、続けて50周年実行委員会をして、式典も無事成功して「うちあげ」と称し、またパーティをした。親睦会は健在だった。「まだやってるの?」と言うと「これがこの町のええとこやん」と言うではないか。そして「教頭先生の定年退職をお祝いする会」をしたり「校長先生の転勤お別れ会」何年かして「校長先生の定年退職をお祝いする会」と続く。これが「同窓会」と呼ばれる中身だ。まあなごやかなのである。
 ともあれ、手分けして参加者をつのることになり、私も電話をかけたら「行くよ〜」と次々に名乗ってくれるのだ。ほんま、人情の厚い、というか...言っておくけど、皆、やましいところは一つもない。お金も自腹だし、何の見返りも求めない。ひとときの人の和・輪を楽しむだけである。