国語力

 中学校に行く。
 国語の時間は漢字ドリル。まるをつける前に意味をきいてみる。? 知らない語が多いのは経験不足?その子のまわりにあって経験しているだろうことのヒントをあげて、思い出してもらったり、説明したり、ついでに反対語も教えてあげたり、個別指導は楽しい。
 次は社会科。いつものクラスは「ブラジルのお菓子づくり」 でも一人の生徒に嫌われて「あっち行って」と追っ払われたので、こんなときは無理しないで逃げるに限る。何かご機嫌斜めの理由があったのだろう。勝手なときはべたべたひっついてくるから、ね。
 隣のクラスも社会科だった。まず「時代パズル」で「縄文時代」から「平成」までのカードを順に並べる。これは毎回やっているので、速い、速い。次に「野口英世」の勉強をする。時間が少し余って、百人一首。「坊主めくり」だ。私も入れてもらったが、随分長くやっていないので、まったくわからず、もたもたしているうちに終わってしまった。誰が勝つか?運は天から巡ってくる。
 次は技術科。木工室の寒さといったら...体育館の1階だから思い切り冷え込んでいる。天井も高く、広々と、機械が取り巻く、寒々と...なのに生徒はシャツとワイシャツと上着という普通の制服だけ。慣れている?線を引いた板をのこぎりで切る。「何を作っているの?」と訊くと「押し寿司のわく」だそうだ。できあがったらまた調理実習?私も3回目ぐらいで慣れてきた。ぎこぎこ切って、粉をぷっと吹いて...「終わり。今日はここまで」と言われ、床を掃いていたら、ストーブに気がついた。それで途中から「暖かい」と思ったのか。私は、また、ぎこぎこ、やっているうちに身体が温まったのかと思っていた。いかにもいい加減な性格だ。「給食だ〜カレーライスだ〜」と言いながら教室に帰る。
 いや、それより、さっきの社会科で作ってオーブンで焼いている「お菓子」が気になってしかたない子が多かった。「見て来ていい?」と言っては止められていた。研究室(という名の先生の部屋が2つの教室の間にある)に戻ると、いい具合に焼けていた。早速「試食」で皆は幸せそうであった。