姪が来た

 封筒に入れたので電話をかける。「メール便を出します」と従姉妹に「遊びに来て」
 メール便を取りに来てくれた。
 従姉妹がやってきた。ばあちゃんに「久しぶりやな」と言っても聞こえない。テーブルの向かいから大声で言っても聞こえない。直角に座り、耳元で普通の声で言うほうが聞こえる。
 ばあちゃんはお世辞を言う。「姉ちゃんを見て、デイの職員やと思うんよ」と説明をする。「そうか?」と従姉妹は不思議そうに見ている。
 そのうち、ばあちゃんが怒り出した。「わかるか!」という感じ。従姉妹は「難儀やなぁ。いっつも、こんなんか?」と訊く。「そんなことないよ。私と二人なら言わないよ。叱られるからな。他人がいるから、味方になってくれると思う」「へぇ〜」と言っている。 
 従姉妹は自分を指して、ばあちゃんに「これ、誰や、わかるか?」と訊いている。わかるわけない。とんちんかんな答をする。「聞こえてないみたいやな」と私が説明する。また怒る。私の顔を見て「笑いごとや、おまへん」と言い、姪には「ごんごん言うて怒るばっかりや」と言いつけている。「難儀やなぁ。よう、こんなん、みとるなぁ」と言う。「せやから、いつもこうして怒っているわけや、ない、て」と言っても、目の前でこれだけ怒ると、しんどいかも、ね。怒ってる。
 従姉妹に「バザーに出すので押入れを片付けたら、残り毛糸と編みかけが出てきた。あげるから続きを編んで」と言うと「これならベストが編めるし、こっちもな。あんた、編みよ」「ばあちゃんを連れて編み物をする気になれん」と言うと「ばあちゃんがおらんようになったらまた編めるよ」と言う。はぁ〜。「いらんわ。押入れにあると思うとストレスになる。持って帰って」と言うと「ご苦労さん」と言いおいて持って帰ってくれた。助かったよ〜。