サービス担当者会議

 昨日書いた「ばあちゃんの現状メモ」はボツにして朝から書き直し、今日の間に合った。
1.流れにのせる
 毎日が「あっと驚く」の連続で、ばあちゃんをどうしたいとか、明日の見通しなんて立ちません。日常の日本語が通じなくなってきて、どうして暮らそうかとそこから出発です。
 朝から「流れにのる」やり方です。布団をめくられ、ばあちゃんが起きる。トイレに行く。おしっこをする。手と顔を洗う。台所で着替える。水を飲む。立って流しに行き、入れ歯を入れる。ご飯を食べる。薬を飲む。立って流しに行き、食器を洗い桶に入れる、入れ歯をはずして洗い、またはめる。デイかステイに行く。
 帰ると、トイレに行き、おやつを食べる。入れ歯をはずして洗ってケースに入れる。昼寝。起きたら「帰ります」と落ち着かない。不安が強い。夕食の時刻が来るとトイレに行ってあとはまた流れ作業的にご飯、トイレ、お風呂(または入らない)寝る。
 流れが途切れるともう「何をしていいか、わからない」流れは「体が覚えている」のかな?と思う。
2.コミュニケーション
 「日本語が通じない」です。身の回りの単語が実物と語が一致しないので「〜して」と言う指示が通じない。「動詞」も通じない。「口開けて」と言うと閉じる。
 自分から「(外を)ちょっとのぞいてみたら」なんていうのは言えるけれど。抽象的な話をすることができるので周囲のばあちゃんを知らない人には「ようわかっている」と誤解される。
 しかし、ばあちゃんは日々変わるので、今、こうして書いていることがあてはまるとは限らない。よく見てそのときどきに観察してもらうしか手はない。
3.食事
 箸を使って食べる。お皿の模様が食べ物に見える。赤いおわんにご飯、黒いお皿におかず、とか、よく見えるように工夫している。魚が飲み込みにくい。
 入れ歯がゆるいので、噛んでもすりつぶせない。
 急ぐとむせる。夕方に多いが、興奮していると、がさがさ食べるのでつまる。背中をさすって吐き出してもらう。つまるとくせになる。水が危ない。食事が一番危険。
4.歩行
 歩く。家の中なら杖は要らない。
 外に出るときは右手に杖、左手は私の右手を縦に握ってもらうと「電車で縦の棒をつかんで立つ」みたいでぐんぐん歩く。
 畑で草も引くが、夢中になって止まらない。「帰ろう」としても疲れて歩いてくれない。それで畑はもうやめた。
5.排泄
 紙パンツ。夜は起きないのでそのまま。昨日は一度も起きなかったのでパンツの容量を超えてしまった。ステイではどうなのか、おききしたい。
家では便が出ないとこが多い。デイに行って「成功しました」と言われると「すごい!助かる!」と感謝、感謝。
6.衣服
 暑さ・寒さはわからない。何を着るか、考えない。1枚ずつ渡す。名前を忘れているので「パンツ」「シャツ」「服」と右の耳元で言って渡すが、覚えない。シャツを腰より下で渡すと、足を入れようとするので、名前も使い道もわからないのだと思う。  体は動くので着たりぬいだりはできる。「壁にもたれて靴下をはいた」と驚かれる。