毛布を持って

 昨日、ばあちゃんを寝かせてからパソコンをしていたら、ばあちゃんが起き出してポータブルトイレを使っている。またベッドに入ったので安心していたら、応接間との間の戸を開けた。私はこんなところから出入りしない。ソファを置いてあるのでばあちゃんも入って来られない。なぜ、こんなところに戸があるかというと、応接間の西側にばあちゃんの部屋を増築したからだ。こんなところに戸が欲しかったのかな?今はパソコンの回線コードを通しているので、戸をぴったりと閉められなくて、すき間から明かりがもれる。困ったね。
 私が廊下に出て、ばあちゃんの部屋を見に行くと、毛布を丸めて抱えている。布団をまっすぐにしているから、起きてどこかへ行く気なのだ。寝かせてまたパソコンしていたら、また戸を開けた。また寝かせたらまた起きた。
 もうあかん。光がもれたら明るい方へ来たいのだ。「誰でもいい誰か」を探しているのだ。パソコンを止めて応接間の電灯を消した。
 朝は起こしに行くと、紙パンツどころか、パジャマも下着もぐしょぐしょだった。