ジャーのご飯

 昼寝をさせたが、すぐに起きてきて、うろついている。台所で腰かけて待たせていたら、コープの配達の人やら、宅配便やら、来るたびに玄関に出てくる。その度にドアを閉めて台所に押し込んでたら、次に私が行くと、ビニール袋を口に持って行っている。ご飯粒がついている。これはもう、ジャーを開けてご飯を手でつまんで食べ、口元をビニール袋でぬぐったに違いない。以前はやっていたから、台所に鍵をかけて締め出していた。もうあまり動かなくなったので、もうしないだろうと思って油断していたら、まだやるんだね。春になれば脳みそも活性化したかな?まったく油断ならない。
 頭を冷やすため、応接間に二人で入り、私がこれを書いている横にばあちゃんがいる。カーテンを開けていたら、外をのぞくが、カーテンを閉めるわけではない。と油断したら、また閉められそうだ。「あっあっあーっ」と言いながら腰かけている。
 静かになった。何やら、いつも口を動かしている。ばあちゃんの顔に近づくと甘酸っぱいにおいがする。もしかしたら、牛のように反芻しているのかも知れない。それはまたそれで気持ち悪い。